NOAHの武道館大会、G+で観戦つもりだったのですが、アタシてっきりディレイ放送だと思っておりました。
そしたら生放送だった・・・当然ながら見れずじまい。
一応、地上波はDVDに撮りましたけど、多分週末までは見れないでしょう。
ってことでメインのGHCヘビー級選手権については日を改めて書きたいと思います。
で、ココで触れるのは「絶対王者」小橋建太選手について。
実は日刊スポーツの1面が小橋だなんて思ってもみなかった。
小橋が189日ぶりリングで「帰ってくる」
腎臓がんの手術で長期離脱中だった小橋建太(39)が189日ぶりにリングに立った。10日のノア武道館大会に来場し、ファンに近況を報告した。7月、右腎臓の腫瘍(しゅよう)摘出手術に成功し、8月からリハビリを再開した。主治医から復帰を止められているが、小橋はリング上からファンに復帰への強い思いを伝えた。これまでも左右のひざ、右ひじなど大ケガを乗り越えてきた。「プロレスは人生」。不死身の鉄人は病魔を克服し、完全復活を目指す。
地鳴りのような小橋コールが巻き起こった。6月4日の札幌大会以来、入場テーマ曲「GRAND SWORD」のイントロが流れる。小橋は中央の花道ではなく、武道館の南西側の通路から現れた。黒のスーツに金色のネクタイ。久しぶりのファンの歓声を背に、ファンにもみくちゃにされながらリングに向かった。
189日ぶりにリングに立った瞬間、小橋の表情から笑みが漏れた。マイクを手に取ると、近況を語り始めた。「皆さんに大変心配を掛けました。手術は無事成功し、徐々に体調は良くなっています。これから先のことは何も決まってませんが、必ずこのリングに…」。思わず言葉に詰まる。ファンから「待ってるぞ」の掛け声が飛ぶ。小橋はかみしめるように「帰ってきます」と続けた。
照れ屋でシャイで、人前に出て話すことが苦手な男が、あえて、ファンへの近況報告の場を持った。普段から誰よりもファンを大切にしてきた。どんな時でもサインを断ることなく、笑顔で応じる。「けじめをつけるというか。元気に出て行ってリングに上がるのが一番伝わるでしょ」。がんを克服したことを、まずファンに伝えたかった。小橋は「みんなの声を聞くことが一番のリハビリ」と復帰を待ち望む1万6800人の大声援に感謝した。
6月のノアの健康診断で、腎臓に異常が判明。右腎盂(じんう)に4~5センチの腫瘍が見つかった。「がん=死というイメージがすごく強かったから。最初聞いた時、浮かんだことは『プロレスができなくなる』と…。ショックだった」。プロレスだけでなく人生の危機。腎臓には抗がん剤、放射線治療が効かないため、手術を決断した。7月6日に腫瘍摘出の手術を受けた。
「このままで終えたくなかった」。これまでも右ひざ、右ひじ、左ひざの大ケガで何度も長期離脱しながらもブランクを克服し復帰してきた。がんと向かい合っても不屈の闘志は変わらない。手術は成功。3週間後には退院し、自宅療養に入った。8月からはリハビリを開始。体重はベストより10キロ減の105キロまで戻した。
もう普通の生活なら問題ない。だが、まだ本格的な練習はできない。プールで週3回の水中歩行、道場で週4回、軽くウエートトレーニングをこなす。水分、塩分、タンパク質などの食事制限も続く。「せっかく助かった命なので、まだプロレスができると。主治医はダメだと言ってるけど、プロレスは人生、これしかない」。
この日はあえて花道を通らなかった。「花道は復帰した時のためにとっておく」。絶対にリングに戻る。小橋の決意は強い。
前にも書いたかもしれないが、アタシは実は小橋建太の復帰には反対なのである。
もちろん本人はそのつもりでリハビリしているのだろうし、それが支えにもなっているのだろう。
大方のファンも期待しているに違いない。
現に日刊の記事でもそういう論調だった。
確かにプロレスラーは超人だと思う。
総合格闘技よりもある意味過酷な試合を、その数十倍の試合をこなしているのだから当然であろう。(もちろんそのベクトルが違うのは分かっているが、それでもあえて言う、「総合格闘家にはプロレスはできない」と。)
しかし小橋は腎臓をひとつ取ったのだ。
日常生活を過ごす上においては、ひとつでも問題ないようである。
しかし、プロレスをする上において、ひとつでできるのか、それを確かめた人間はいないのだ。
もちろん、彼が復帰してくれれば、それでも感動するのは間違いないだろう。
でもあえて言いたいのだ。
それがもしも生命と引き換えにしてまでのものであったなら・・・。
そんな切ないプロレスはいらない・・・と。